
イヤイヤ期は子どもの成長の中でも親にとって大きな試練の時期です。子どもが何を言っても「イヤ!」と拒否したり、スーパーや公園で泣き叫んで困った経験のある方も多いのではないでしょうか。特に仕事と子育てを両立している方にとっては、この時期の対応が悩みの種となることも少なくありません。そこで、この記事ではイヤイヤ期の正しい接し方と対応方法について解説します。
原因のひとつとして挙げられるのは、子どもの自我が芽生えた場合です。自分でやりたい気持ちが強くなり、大人の指示に反発するようになるのは成長の証でもあります。そのため、無理に行動を抑え込むのではなく、まずは子どもの気持ちに共感し、受け止めることが大切です。例えば、靴を履くのを嫌がる場合は、「自分で選びたいんだね」と言ってあげるだけで、子どもも安心感を持つことがあります。無理に履かせるのではなく、一緒に選ばせてみるなどの工夫をすると良いでしょう。
共感することが重要とはいえ、毎回全ての要求に応えていると、親の負担が大きくなってしまいます。そんな時は、子どもが自分でやりたがる気持ちを尊重しつつ、サポートする方法を考えてみてください。例えば、歯磨きを嫌がる場合、「自分でやってみてね」と声をかけてから、「仕上げはママ(パパ)がやってあげるね」と提案することで、子どもが自分の意思を尊重されていると感じ、スムーズに進むことがあります。時間がかかることもあるかもしれませんが、こうしたやり取りを通して、子どもは自分でやり遂げる喜びを感じられるようになります。
イヤイヤ期の子どもと接する上で、特に気をつけたいのが感情的に叱ることです。親がイライラしてしまう気持ちも理解できますが、強く叱ると子どもは反発するだけでなく、不安やストレスを感じてしまうことがあります。もし、つい怒ってしまいそうなときは、一度深呼吸をして気持ちを落ち着けてみてください。また、あらかじめスケジュールに余裕を持たせると、焦らずに対応できるため、心にゆとりが生まれます。
さらに、ルールを設定しておくこともイヤイヤ期の対応には効果的です。「あと1回遊んだら帰ろうね」「おやつはこれだけね」と、具体的なルールを伝えることで、子どももその範囲内で自分の意思を発揮できます。例えば、テレビを見続けたいと泣いている場合、「このアニメが終わったら一緒にお片付けしようね」と事前に約束しておくと、切り替えがしやすくなることがあります。ポイントは、ルールを作った後には一貫して守ること。親がぶれない姿勢を見せることで、子どもも安心してそのルールを受け入れるようになります。
しかし、どうしても子どもに付き合うのが辛くなることもあるでしょう。その場合は、親自身のストレスを軽減する方法を見つけることが大切です。たとえば、子どもが保育園や祖父母の家にいる間に自分の時間を作る、気分転換に散歩をするなど、心の余裕を持てる工夫を取り入れてください。育児に疲れているときは、無理をせず周囲に助けを求めることも重要です。特にイヤイヤ期は誰にでも訪れる成長の過程なので、孤独に悩まず他の親や育児サポートを頼りながら乗り越えていきましょう。
イヤイヤ期は親にとって試練の時間であると同時に、子どもが自分の世界を広げていく大切な時期です。正しい接し方を心がけることで、子どもとの信頼関係が深まり、やがてイヤイヤ期が終わったときには、より親子の絆が強くなっていることを感じられるでしょう。お互いに成長を楽しみながら、日々を乗り越えていってください。